こんにちは、Dr.Kです。
コロナを防ぐために大切なこと
まず第一回目は「手洗い」です
「手洗いが大切だなんて当たり前だよ!」と
日本生まれ日本育ちのあなたは思いますよね。
日本の当たり前は世界の驚きレベル
実は小学生レベルで手洗いうがいを
徹底して教え込み実践させているのは
世界広しと言えども日本くらいらしいです。
更に、食卓をコマメに拭いたり、
ティッシュペーパーを使い捨てにしたり、
ハンカチは手を拭くためだけに使う。
もちろん使ったハンカチはその度に洗濯。
使い捨てのウェットティッシュが
普通に駅売店やコンビニで売られているのは
海外から来る人達にとっては驚くべきこと!
海外経験のある方の記事を見てもわかります。
➡ https://cakes.mu/posts/29392
日本は過剰な「潔癖社会」
例えば、身の回りに溢れる抗菌素材。
・電車やバスの手すりやつり革
・駅のホームなどにあるベンチ・椅子
・エスカレーターの手すり
・ボールペンやシャープペンシルの軸
などなど。
もちろん全てでは無いですが、
抗菌素材が使われているものばかり。
あ、トイレの便座もそうですね。
抗菌素材で出来ていて、しかも!
トイレットペーパーに除菌スプレー噴霧する。
清拭する為の消毒剤までああります。
わたし達には普通のキレイは、
世界から見れば過剰な「潔癖社会」
であるのです。
ということで日本の皆さんは世界に冠たる
「手洗い先進国」ですので、
このことについては小学校で習ってるので
教えることはないですね!
と言いたいところですが、
実は医療現場でも手洗いの常識が
ここ十年前後でおおきく変わりました。
外科医の手洗い知ってますか?
外科医が手術前に手を洗うと言う場合、
特殊な専用シンクの前でブラシを使って
シャコシャコ泡立てて何度も手を洗って…。
そんな風景、きっとあなたも
ドラマなどでも見たことありますよね。
手術室前の蛇口から出てくる水は
紫外線滅菌の水。
手洗いの際に使う石けんはヨードや
クロルヘキシジンなどの殺菌剤入り。
最初にブラシで爪先や表面皮膚を
何度も擦り洗いして、手洗いが終わったら、
滅菌タオルで拭いた部分を触らない様に
器用に手を肘まで拭き上げる。
これらが全て、外科医の常識でした。
でもそれは「十数年前まで」のお話し。
外科医の手洗いも進化した
しかし現在の手術室では・・・。
蛇口から出てくるのは普通の水。
つまり、一般家庭と同じ水道水です。
しかも特に目に見える汚れが無ければ
水道水だけでもみ洗いのみです。
汚れがある場合は、市販品と同等の
殺菌剤の入ってないハンドソープ。
そしてブラシは使いません。
ブラシは皮膚に細かい傷をつけ、
雑菌をより早く繁殖させます。
しかも手荒れの原因となるので使わない。
水道水での手洗いが終わったら、
普通のペーパータオルで手を拭く。
これが今の常識です。
水分をしっかり拭き取ったら、
アルコール擦過式消毒剤をしっかり刷り込んで
そのまま手術着と滅菌手袋を装着します。
実は「感染症予防の為」にはそれだけで充分
なのです。
過剰な手洗いは必要ない
むしろ・・・
十数年前の常識だったなやり方は過剰な上に
手術をする医師の肌を痛めているだけでした。
しかも!手術が始まって3時間も経過すれば、
常在菌は手洗い前と同程度まで増えている!
ということも分かっているのです。
あなたは普段、
どの様な手洗いをしていますか?
もし毎回、石けんを泡立てて洗って、
更にアルコール擦過式消毒剤を刷り込んでいる
という方法を普段の手洗いにしているなら、
現代の外科医なみの手洗いを毎回している!
ということになります。
もちろん細かなお作法や洗う範囲は
多少異なると思いますが・・・。
手洗いで皮膚を傷めないために
実はこの様な手洗いをしているせいで
手荒れが酷くなり皮膚科受診をするケースが
増えてきています。
特別汚れた場合や朝一番には、
石けんを使った手洗いも良いかと思います。
そして手荒れを防ぎたい、軽くしたいと方に
やって頂きたいことがあります。
朝一番で手洗いをした後に「ワセリン」を
しっかり手や腕に万遍なく刷り込む。
ベタつきがなくなる程度まで
刷り込んでいってください。
その後一日は普通に水道水手洗いを行ない、
必要あれば石けんを使う程度にする。
高価なハンドクリームを大量に使わなくても、
これだけでかなり手荒れは軽減されます。
もちろん香りで癒やされたい場合には、
ワセリンにお好みのエッセンシャルオイルを
加えて使ってみるのもよいと思いますし、
お気に入りのハンドクリームを少量併用
するのも良いでしょう。
しかし外出先で何かに触れた後、食事の前、
或いは外出から帰ってきた時など、
こまめに手洗いをする場合には、
20-30秒かけて水のみで手洗いすれば大丈夫。
効果的な水のみ手洗い方法
では「特に汚れがあるわけではない」時、
どのように手洗いをするべきなのか?
まず注意しなければいけないのは、
20-30秒漫然と手のひらをすり合わせながら
水をかけるだけ…では、あまり効果がない!
ということです。
水で流しながら洗うべき場所
以下の場所の表面をしっかり!まんべんなく!
すり合わせながら水で洗い流して下さい。
手のひら
手の甲
親指(付け根部分も含めて)
人差し指から小指
両手首
これを毎回忘れずに、
そして手洗いの習慣としましょう。
石けんで手洗いする場合
もちろん目に見える汚れがある場合には、
石けんを泡立てて使いましょう。
石けんを使っても、洗うべき場所は同じです。
そして洗った後は、
清潔なペーパータオル
自分専用の手拭き用ハンカチ
これらを使って、水分を拭き取りましょう。
手を拭くまでが「手洗い」です。
水がない時の手洗い方法
水がなくても手を清潔に保つ方法はあります。
「おしぼり」や「ウェットティッシュ」で
しっかり万遍なく手指の表面を拭くのです。
アルコールが含まれていなくても大丈夫!
大切なことは、アルコールが含まれるか?
ではなく「しっかり満遍なく拭き取ること」
ただし!
拭き取ったおしぼりやウエットティッシュで
顔を拭いたり鼻や口周りを拭いてはダメ。
ウィルスを接触伝播させてしまいますので、
手を拭いた後、別の場所も拭きたい時には、
別のシートを新たに使ってください。
日々の手洗いで必要なこと
手が汚れた時はもちろん、
朝起きた時
食事の前
外から戻った時など
毎日の生活の中で手洗いを習慣化する。
必要以上(過剰)に石けんや消毒液を
使い過ぎないこと。
水だけで洗い流す時も、石けんを使う時も
洗うべき手の部位を意識して洗うこと。
おさらいとして、もう一度確認して下さい。
手のひら
手の甲
親指(付け根部分も含めて)
人差し指から小指
両手首
そして洗った後は、
清潔なペーパータオル
自分専用の手拭き用ハンカチ
これらを使って、水分を拭き取る。
今日から早速!実践して下さいね。
変えていきます。出来ることから1つずつ
やっていきましょう。