こんにちは、Dr.Kです。
コロナを防ぐために大切なこと
第4回目は「うがい」について
まずは「うがい」のお話しから始めて
喉や鼻の粘膜を守る為の
知識の方にも触れていきます。
多くの日本人が子供の頃から
「手洗い」とセットで教え込まれてきた
「うがい」ですが、
実は感染症予防と言う意味では
根拠が無い・・・のですよね。
ですから海外では
「うがい」を感染予防の為に行うことは
・・・しません!
細菌やウイルスを洗い流すと教わったけど!
と言う方もいらっしゃるかと思います。
まぁ確かに・・・
粘液表面のゴミとかは落とせますし、
保湿と言う意味はあるかと思います。
感染予防には口より「鼻」!
しかし実は呼吸器感染症にとって
大切なのは鼻の粘膜なのです。
そして「うがい」には、
〇 洗い流す効果はあありますが、
洗った直後からまた!
✖ 空中のウイルスやら細菌やらは
付着してしまうのです。
鼻を洗い流す「鼻うがい」という方法も
あるのですけどね。
「鼻うがい」を習慣的に行っている方
もいらっしゃるかと思いますが、
保護膜である粘液を過剰に洗い流すことは
逆に免疫力を落としますことにもなります。
もし「鼻うがい」を実践するのであれば、
適度に週1-2回程度にしておきましょう。
もちろん花粉症などの症状がある場合には
一定期間鼻うがいをすることによって、
症状が軽くなる方もいることは事実なので、
やってみても良いです。
いずれにせよ、
洗った直後からすぐに病原体が付着しますし、
付着して時間が経てば
細胞内や組織内に入り込んでしまいます。
そもそも「うがい」などでは、
全てのウィルスを洗い流せはしないのです。
カテキンは「のど」を消毒する?
COVID−19が流行しはじめてから、
定期的にお茶を飲むことで
茶カテキンで喉を消毒している・・。
という情報も出てきましたが
これもうがいの話と同じです。
口や喉だけやっても意味がなく、
鼻の方が感染には大事です。
茶カテキンが
「細菌やウイルスの増殖を抑制する」
というのは
実験室で確認されている事実
ではありますが、
お茶を飲用した際に
どれだけ病原体を殺菌しているのか、
コレについては”はっきりした報告が無い”
ことも問題です。
そもそも鼻や喉の粘膜表面には「繊毛」という
微細な構造が運動/機能することで、
粘膜表面の粘液は常に一定方向へ動いており、
自然に飲み込まれて胃酸で殺菌/不活化
されています。
鼻の乾燥に注意!
水分が足りない場合には
粘液量が減って乾燥してしまうため、
感染症にかかりやすくなります。
たとえば脱水症の時や
空気が乾燥している時などですね。
日本で冬に風邪やインフルエンザなど
感染症が多く流行る大きな原因は「乾燥」
「乾燥や低温を細菌/ウイルスが好む」
という言い方は、擬人化が好きな
日本人好みの表現ではありますが、
実は人間側の粘膜の防衛力の問題なのです。
特にウイルスは、それ自体のみでは
生命活動を営めない構造体であり、
温度や湿度はウイルス自体の感染能力には
無関係です。
事実、COVID-19が暑いくらいの地域でも
感染拡大が起こっていますよね?
このことからも理解出来ることでしょう。
やっぱりマスクは大切!
「接触感染対策」のお話しの中で、
マスクには感染予防効果は無い!
とお話しをしたかと思いますが、
直接鼻や口に触れないと言う効果以外にも、
マスクの効果は存在します。
それは「鼻や喉の保湿」です。
物理的な障壁が弱くならない様にする
これで一定の感染予防効果は期待できる!
とも言えるのです。
マスクをする以外にも
口呼吸をせず鼻呼吸を習慣化するだけでも
効果はあります。
鼻腔の構造は加湿器としての役割もあり、
喉などの乾燥予防にもなりますからね。
うがいを小まめにすることよりも、
鼻の乾燥、気を付けましょう。
変えていきます。出来ることから1つずつ
やっていきましょう。